灌仏のころ、祭りのころ

こんにちは。上野治療室からです。

 

をりふしの移り変はるこそ、ものごとにあはれなれ。
「もののあはれは秋こそまされ。」
と、人ごとに言ふめれど、それもさるものにて、
今ひときは心も浮きたつものは、春の気色にこそあめれ。

 

吉田兼好の『徒然草』の一節です。この時期になるといつも思い出します。
そんなに詳しい方ではないのですが、高校の頃習ったのを不思議と今でも覚えております。

なぜ徒然草を思い出すかと言うと、タイトルは上の一節の続きでして、

 

「灌仏のころ、祭りのころ、若葉の梢涼しげに茂りゆくほどこそ、世のあはれも、人の恋しさもまされ。」
(灌仏会の頃やお祭りの頃、若葉の梢が茂りゆくにつれて、物事の情趣や人の恋しさも強まる)

 

この文章があるからでして
今日は灌仏会。お釈迦様のお誕生日です。

先週の木曜日にも行った長禅寺へ。

いつも花祭りに合わせて観音堂の御開帳をやっていたなあ、と思っていたのですが
毎年4月18日だったようです。
先週はまだ蕾だった八重桜が綺麗に開いていました。

そして!!一面桜吹雪の絨毯!!儚いですが綺麗です。
思わず写真を撮りました。

が、このまま終わってしまってはいけない。と思いまして上野公園の観音堂へ。

先週は下から見上げただけだったのですが、3/31-4/8まで花まつり週間だったんですね。

お参りのあとお釈迦様に甘茶をかけまして

甘茶のご接待を受けました。ありがとうございます。

クリスマスと比べて地味な印象がある花まつり。
仏教国ではもっと賑やかなのでしょうか…?

因みに灌仏会ともうひとつの「祭りのころ」ですが、
京都の賀茂神社で行われる葵祭の事だそうです。