X脚とO脚 -原因と治療方法-

こんにちは。

「昔からX脚で悩んでいます。骨盤調整でX脚は治りますか?」
という質問を頂きました。

今回はX脚とO脚について書きたいと思います。

一般的には、立位で両足を揃えて立つと、内踝(くるぶしの内側)と
膝の内側がつく、とされています。

これが両足を揃えた時に内踝がつかず、膝の内側がついてしまうのがX脚
逆に内踝がついても膝がつかない状態をO脚、と呼んでいると思います。

では、この時下肢はどこから曲がっているのか?というのが問題になります。

足首なのか、膝なのか、はたまた股関節なのか。

実際のところ、若い年代の方で骨が変形しているケースは殆どありません。
先天性のものや怪我などをしていない限り、骨や関節は曲がっていません。

殆どの方は、骨盤が原因でX脚やO脚になっています。
順番に見ていきましょう。

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骨盤と下肢のイラストです。
足はかなりの隙間が開いているように見えますが、
実際にはここに筋肉がつきます。
骨盤の中心部分に赤く線が引いてあるのが、仙骨と腸骨の繋がる部分
仙腸関節です。ここが人体の中心になります。


 
この骨盤ですが、下のイラストのように
仙腸関節から骨盤が閉じるように内側に動くとします

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骨盤につく股関節が内旋するので
大腿骨は内側を向くように角度が捻じれます。

結果膝関節は内側に入る形になり、X脚となります。

逆のケースを考えてみましょう
矢印のように
仙腸関節から骨盤が開くように外側に動くとします。
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今度は骨盤につく股関節が外旋するので
大腿骨は外側を向くように角度が捻じれます。

結果膝関節は外側に開く形になり、O脚となります。

 

このように、骨盤が開く、また閉じる事で、下肢の角度が変わり
骨の変形が無くてもX脚やO脚になっている方が多いです。

勿論、原因は骨盤だけではないです。
股関節を内旋する筋肉
(恥骨筋、薄筋、長内転筋、短内転筋、大内転筋、小内転筋)
反対に股関節を外旋する筋肉
(梨状筋、大腿方形筋、外閉鎖筋、内閉鎖筋、上双子筋、下双子筋)

この筋肉が硬直していたり
骨盤周辺の大殿筋、中殿筋、小殿筋等がアンバランスに作用している事でも
股関節に影響がでる事はあります。

 

当院でのX脚やO脚の治療方法は
仙腸関節から骨盤を調整して、開き具合を正しい位置にします。

併せて指圧で股関節周辺の筋肉を緩めていきます。
股関節の向きが正しくなるので、結果的に足も真っ直ぐになります。
治療の後に鏡を見てびっくりされる方も多いです。

先に挙げたような加齢等によって膝関節や骨が変形してしまい、
X脚やO脚になっている方は完治を目指すのは難しいです。

長年かけて骨自体が変形している場合は
どうしても曲がった骨を真っ直ぐには出来ないです。

ただ前述の通り骨盤から下肢に影響が出ている場合は、
仙腸関節を調整する事で骨盤全体で体重が支えられるようになり
立ちやすい、歩きやすい、痛みが減るなど、
日常動作をラクに行えるようになる方が多いです。

そういった意味では、お年を召した方も諦めないで
治療を受けて貰いたいと思っております。

X脚やO脚でお悩みの方、ご相談だけでも結構です。
お気軽にお問い合わせ下さい。