sciatica 坐骨神経痛

こんにちは。上野治療室からです。

英語圏の患者さんからの相談。
sciaticaで痛いのはなんとかなりますか?とのお話でした。

Google翻訳の画面を見せてもらったのでsciatica=坐骨神経痛、と分かりましたが
英語の医学用語は正直あまり知らないので分からない単語が多いです。

いい機会だなと思いネットで検索をかけて、
更に流行りのAIを使って色々と教えて貰いました。

日本語英語語源元の意味
骨盤pelvisラテン語 pelvis鉢、容器
腸骨iliumラテン語・ギリシャ語 ilios下腹、腸
恥骨pubisラテン語 pubes恥部、陰毛のある部分
坐骨ischiumギリシャ語 ischíon股、腰、腿の付け根
坐骨神経痛sciaticaギリシャ語 ischiadikos(坐骨の)坐骨に関する痛み


表にするとこんな感じです。

坐骨はischium、坐骨神経痛はsciaticaでちょっと違う単語。
ただ派生した単語は一緒で語尾が変わったのが訛ってこの単語になったそうです。


英単語の多くはラテン語、ギリシャ語がベースになっており
ラテン語で必要な単語が分かると英語の医学用語もどんな意味なのか
分かるようにらしいです。

検索をしてみたところ、東北大学整形外科学教室、というHPに
人体の骨について単語とその由来がまとまっているサイトを見つけました。
リンクを貼っておきます。

https://www.ortho.med.tohoku.ac.jp/anecdote.php/

医学用語も英語だと難しいですが日本語では簡単だな、と思います。
最初の話に戻りますが坐骨は座るときの骨。と言われれば何となくですが
この辺かな?と想像はつきます。一文字ずつに意味がある漢字は偉大だなと。


英単語を見ても部位が分からないので、英語圏の医学生は大変だなと思っていたのですが
アメリカの医学部ではラテン語を学ぶプログラムがあるんだとか…?
調べてみましたが詳しいことはわかりませんでした。


そして結論として、医学書を日本語に翻訳した人がすごいのでは!?
というところにたどり着きました。


江戸時代にオランダ語の医学書を日本語に翻訳した杉田玄白の『解体新書』がそれに当たります。
中学校歴史の授業でも習うこの本の名前。
これのお陰で当たり前に人体の様々な部位を日本語で理解することが出来るのです。
考えてみたら素晴らしい事だなと。
そして江戸時代にそこまでオランダ語に精通していた前野良沢(実際の翻訳作業を担当した)は
相当凄いなと。授業で習った内容でしたが改めて感心しました。

先人の努力でこうやって勉強が出来ているんですね。

さあ、語源はわかったので
次は英語で出来るだけ内容を説明出来るよう頑張らないと!
英単語を覚えないと!
あまり使っていない頭をフル回転させて頑張ります!